第13回うえだ子どもシネマクラブ_6/7
前半の7日は、ある在日ミャンマー人家族に起きた実話を元に作られた『僕の帰る場所』をお送りします。現在、再び情勢が悪化しているミャンマー。一人一人の意見をきちんとしたプロセスを経て政策に反映して欲しいと、若者たちが民主化を求め、命懸けでデモに繰り出す様子がメディアを通じて伝えられています。
どの国にいても家族が当たり前に幸せに暮らせることが理想なのに、大人が作り上げたこの世界は、なかなかそれを実現できないままでいます。そんなことを若い皆さんと一緒に考えることができたらと思います。
●日 程:6月7日(月)
●時 間:①10時〜 ②13時30分〜
*10時からの上映後、藤元監督によるトークあり。
●会 場:上田映劇(上田市中央2-12-30)
●定 員:各55名
『僕の帰る場所』
[2017年/日本=ミャンマー/日本語・ミャンマー語/1:1.85/98分]
監督・脚本・編集:藤元明緒
出演:カウン・ミャッ・トゥ、ケイン・ミャッ・トゥ、アイセ、テッ・ミャッ・ナイン、來河侑希、黒宮ニイナ、津田寛治
企画・製作・配給:株式会社 E.x.N
©E.x.N K.K.
“ いつか会える、その日まで── ”
日本とミャンマー、二つの国で揺れる家族の愛の物語
[解説]
世界的な関心事項である”移民“という題材を、ミャンマーでの民主化の流れや在日外国人の家族を取り巻く社会を背景に描く。出演者の多くには演技経験のないミャンマーの人々を多数起用。まるでドキュメンタリーを思わせる映像は、ミャンマー人一家の生活を優しく見守りつつ、彼らが置かれた厳しい環境をありのままに映し出すシビアな眼差しで貫かれている。
東京国際映画祭「アジアの未来」部門では日本人監督初のグランプリと監督賞を、オランダ・シネマジア映画祭では子役のカウン・ミャッ・トゥが最優秀俳優賞を受賞。
国内外の数々の映画祭に招待上映され、アジアの話題作の一つとして注目を浴びている。
東京国際映画祭の授賞式では、”ある家族の物語を繊細に語ることで、世界中の様々な家族のメタファーとなっている。フィクションを用い、現実の困難さを素晴らしく芸術的に描き、大変優れた映画的な価値と演技を持つ作品だ”と評された。
[あらすじ]
東京の小さなアパートに住む、母のケインと幼い二人の兄弟。入国管理局に捕まった夫アイセに代わり、ケインは一人家庭を支えていた。日本で育ち、母国語を話せない子ども達に、ケインは慣れない日本語で一生懸命愛情を注ぐが、父に会えないストレスで兄弟はいつも喧嘩ばかり。ケインはこれからの生活に不安を抱き、ミャンマーに帰りたい想いを募らせてゆくが──。
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脚本/監督/編集:藤元明緒
1988年生、大阪府出身。ビジュアルアーツ専門学校大阪で映像制作を学ぶ。日本に住むあるミャンマー人家族の物語を描いた長編初監督作『僕の帰る場所』(18/日本=ミャンマー) が、第30回東京国際映画祭「アジアの未来」部門2冠など受賞を重ね、33の国際映画祭で上映される。長編二本目となる『海辺の彼女たち』(20/日本=ベトナム)が、国際的な登竜門として知られる第68回サンセバスチャン国際映画祭の新人監督部門に選出された。現在、アジアを中心に劇映画やドキュメンタリーなどの制作活動を行っている。
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