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今年は沖縄返還50年です。上田映劇でも沖縄のさまざまな映画の特集を予定していますが、こちらのシネマクラブでも前半6日(月)は沖縄を考える作品をお届けします。午前はフリースクールに通う15歳の少女・菜の花さんがたどった沖縄の歴史ー『ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記』。また午後は92年に撮られ、新しい時代のオキナワ映画として話題を呼んだ『パイナップル・ツアーズ』をお届けします!

後半20日(月)は小学生から大人まで楽しめるラインナップと、1956年に撮影された羽仁進む監督のドキュメンタリーを特別上映いたします。



ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記

2022年6月6日(月)10時〜

"とどいてほしい、ひとりの少女が紡いだ言葉。
  あなたが知らない、沖縄の明るさの向こう側。”

ちむぐりさ
あなたが悲しいと、私も悲しい。
沖縄の言葉、ウチナーグチには「悲しい」という言葉はない。
それに近い言葉は「肝(ちむ)ぐりさ」。
誰かの心の痛みを自分の悲しみとして一緒に胸を痛めること。
それがウチナーンチュの心、ちむぐりさ。


[INTRODUCTION]

沖縄にひとりの少女がやってきた。北国・能登半島で生まれ育った、坂本菜の花さん、15歳。彼女が通うのは、フリースクール・珊瑚舎スコーレ。既存の教育の枠に捉われない個性的な教育と、お年寄りも共に学ぶユニークな学校だ。70年あまり前の戦争で学校に通えなかったお年寄りとの交流を通して彼女は、沖縄ではいまなお戦争が続いていることを肌で感じとっていく。次々に起こる基地から派生する事件や事故。それとは対照的に流れる学校での穏やかな時間。こうした日々を、彼女は故郷の新聞コラム「菜の花の沖縄日記」(北陸中日新聞)に書き続けた。「おじぃ なぜ明るいの?」。疑問から始まった日記は、菜の花さんが自分の目で見て感じることを大切に、自分にできることは何かを考え続けた旅物語だった。少女がみた沖縄の素顔とは──。

沖縄テレビ放送 開局60周年記念作品

『ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記』

[2020年/日本/106分]G

監督:平良いずみ

語り:津嘉山正種

プロデューサー:山里孫存、末吉教彦

音楽:巻く音/jujumo

撮影・編集:大城茂昭

配給:太秦

(c)沖縄テレビ放送



パイナップル・ツアーズ

デジタルリマスター版

2022年6月6日(月)13時〜

“ ようこそ、パラドックスのパラダイスへ ”


オキナワ・ルネッサンスに火をつけた痛快作が
デジタルリマスター版で30年振りに蘇る!


[INTRODUCTION]

もともとウチナー(沖縄)はヤマト(日本)ではなかった──

90年代、ヤマトを熱狂させたウチナー文化満載の娯楽映画が

デジタルリマスター版で30年振りに代復活を遂げる!

でーじやっさぁ!(たいへんだぞぉー!)

沖縄ブームの火付け役となった『島唄』や『ちゅらさん』に先駆けて1992年に劇場公開され、あたらしい時代のオキナワ映画として話題を呼んだ『パイナップル・ツアーズ』がデジタルリマスター版として30年振りに復活! この後『ナビィの恋』(99)が大ヒットする中江裕司監督をはじめとする当時20代の監督たちが紡いだ物語に、音楽は照屋林賢+りんけんバンド、出演は『ちゅらさん』の平良とみや沖縄芸能を代表するエンターテイナー・照屋林助といった沖縄現地の役者たちが結集したこのオムニバス映画は生き生きとした躍動感に満ちている。2022年に本土復帰50周年を迎える沖縄では基地や環境、貧困の問題ばかりが注目されているが『パイナップル・ツアーズ』全編にみなぎる力強い明るさは今まさに必要なものと言えるだろう。

日本のはるか南に存在する沖縄の離島・具良間島(ぐらましま) ──

そこには、第二次世界大戦中にアメリカ軍が落とした不発弾が眠っている

この島を舞台に繰り広げられる、3つのエピソードから成るドタバタ活劇!

この痛快作を生み出したのは、本作で劇場公開デビューを果たすことになる当時20代の3人の監督たち。沖縄生まれの真喜屋力と當間早志、大学入学後にどっぷり沖縄にハマった中江裕司は琉球大学映画研究会で出会った。架空の島・具良間島(ぐらましま)を舞台に、アメリカ軍の不発弾を巡って繰り広げられるオムニバス活劇は3本のエピソードから成り、それぞれを一人ずつ監督として担当しているが、モチーフや登場人物はしばしばエピソードを横断して顔をのぞかせてくる。この不可思議な、しかし有機的で魅力あふれる物語を成功させられたのは、沖縄独特の“テーゲー(いいかげん)”感覚と、本土復帰と同時期に生まれた世代だからこその“沖縄と日本”を巡るアンビバレンツな視点によるものかもしれない。


『パイナップル・ツアーズ デジタルリマスター版』

[2022年/日本/5.1ch/118分]

総合プロデューサー:代島治彦

監督・原案・編集:真喜屋力、中江裕司、當間早志

音楽:照屋林賢+りんけんバンド

出演:兼島麗子、新良幸人、富田めぐみ、利重剛、宮城祐子、照屋林助、津波信一、仲宗根あいの、洞口依子、藤木勇人、平良とみ

配給:ノンデライコ

©️スコブル工房



若おかみは小学生!

2022年6月20日(月)10:00〜

“ 春の屋には、たくさんの出会いが待っていた! ”


両親を亡くした〈おっこ〉が修行するのは、

不思議な仲間たちがいるおばあちゃんの宿


[INTRODUCTION]

累計発行部数300万部を誇る人気児童文学シリーズ「若おかみは小学生!」をアニメーション映画化。人気子役の小林星蘭が主人公おっこの声を担当。「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」などスタジオジブリ作品で作画監督を務めてきた高坂希太郎が、「茄子 アンダルシアの夏」以来15年ぶりに長編劇場アニメの監督を手がけた。脚本は「映画 聲の形」「夜明け告げるルーのうた」などヒット作を数多く担当する吉田玲子。

[STORY]

小学6年生の女の子おっこは交通事故で両親を亡くし、祖母の経営する旅館「春の屋」に引き取られる。旅館に古くから住み着いているユーレイ少年のウリ坊や、転校先の同級生でライバル旅館の跡取り娘・真月らと知り合ったおっこは、ひょんなことから春の屋の若おかみの修行を始めることに。失敗の連続に落ち込むおっこだったが、不思議な仲間たちに支えられながら、次々とやって来る個性的なお客様をもてなそうと奮闘するうちに、少しずつ成長していく。


[2018年/日本/94分]

出演:小林星蘭、水樹奈々、松田颯水、薬丸裕英、鈴木杏樹、ホラン千秋、設楽統(バナナマン)、山寺宏一、ほか

原作:令丈ヒロ子・亜沙美(絵)(講談社青い鳥文庫『若おかみは小学生!』シリーズ)

監督:高坂希太郎

脚本:吉田玲子

音楽:鈴木慶一

主題歌:藤原さくら「また明日」(SPEEDSTAR RECORDS)

アニメーション制作:DLE、マッドハウス

配給:ギャガ

©令丈ヒロ子・亜沙美・講談社/若おかみは小学生!製作委員会



梅切らぬバカ

2022年6月20日(月)13:00〜

“ あなたがいてくれて、母さんは幸せだよ ”


大きな梅の木に見守られ、母と息子は今日も生きる。ゆっくりと、丁寧に。

人と人とがつながり、共に生きることの歓びを描く。


[INTRODUCTION]

都会の古民家で寄り添って暮らす母と息子。ささやかな毎日を送っていたが、息子が50回目の誕生日を迎えた時に母はふと気づく。「このまま共倒れになっちゃうのかね?」

母親と自閉症を抱える息子が、社会の中で生きていく様を温かく誠実に描く本作。包容力あふれる母親を演じるのは、54年ぶりに主演を務める加賀まりこ。軽口を叩きながらも、小柄な身体で大きな息子の世話をする姿はとてもチャーミング。だからこそ、やがて訪れる“息子が1人で生きる未来”を案ずる横顔が、より一層切ない。息子役にはNHK連続テレビ小説「おちょやん」など俳優としても活躍中の塚地武雅(ドランクドラゴン)。地域コミュニティとの不和や偏見といった問題を取り入れながらも、親子の絆と深い愛を描き、あたたかな感動をもたらす。

[STORY]

山田珠子は、息子・忠男と二人暮らし。毎朝決まった時間に起床して、朝食をとり、決まった時間に家を出る。庭にある梅の木の枝は伸び放題で、隣の里村家からは苦情が届いていた。ある日、グループホームの案内を受けた珠子は、悩んだ末に忠男の入居を決める。しかし、初めて離れて暮らすことになった忠男は環境の変化に戸惑い、ホームを抜け出してしまう。そんな中、珠子は邪魔になる梅の木を切ることを決意するが・・・。


[2021年/日本/5.1ch/ビスタ/77分]

出演:加賀まりこ、塚地武雅

監督・脚本:和島香太郎

配給:ハピネットファントム・スタジオ

©2021「梅切らぬバカ」フィルムプロジェクト



絵を描く子どもたち

 ──児童画を理解するために──

2022年6月20日(月)14:45〜

“ たどたどしく表現し始めた子供たちの一瞬のきらめき ”


[INTRODUCTION]

小学1年生の図画工作の授業の中で、表現する楽しさに目覚め、恐る恐る何かを語り始める子供たちを捉えた記録映画。人生に一度きりのその一瞬が鮮やかに焼き付けられている。

江東区のある小学校の春、それぞれの家庭から心づくしの服装で集まってきた一年生、彼等にとって最初の図画の授業が始まります。先生から真新しい紙を渡されてすっかり考えこんでしまった子供たちの中で、どうしても描く勇気のなかったのはM君、体操の時間ランニングでビリになり泣いたTさん。2人の主人公に焦点を合わせ、子供たちの絵と生活の結びつき、その心理を追求します。


[1956年/日本/パートカラー/38分]

監督・脚本:羽仁進

撮影:小村静夫

制作:岩波映画製作所


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