7月の対象作品はこちら

あっという間に梅雨が明けて、暑い夏が始まりました。

身体が追いついていかない〜という日もありますよね。

そういう日は映画館でのんびり過ごしてください。

7月は久しぶりにワークショップも開催します!



距ててて

2022年7月11日(月)10時〜 / 13時〜 (2回上映)


■□■□■□■□ ワークショップ付き上映!■□■□■□■□

映画を観たあとに、監督の加藤紗希さんと脚本の豊島晴香さんによるワークショップがあります。一緒に身体を動かしたり、セリフをしゃべってみたり等々、身体表現と映像表現の面白さを体験してみませんか!

“ 4つのお話、不思議な人々、微妙な空気。”


[INTRODUCTION]

ともに俳優として活動する加藤紗希と豊島晴香が結成した創作ユニット「点と」による初の長編映画にして、初の劇場公開作品。コロナ禍で実現可能な少人数での撮影・製作方法を模索し、各話数名のみが出演する4幕構成のオムニバス作品になっている。加藤と豊島は監督と脚本をそれぞれ担当、主演も務めた。俳優2人ならではの視点によるキャスティングをもとに、豊島は個々の魅力を最大限引き出す当て書きの脚本を執筆。そして監督の加藤は、俳優に寄り添った演出と、俳優が現場で作り上げた時間を活かす編集を施した。2021年、日本で最大規模の自主映画コンペティションの一つ「ぴあフィルムフェスティバル」にて観客賞を受賞。さらに、若手映像作家の登竜門とされる国内主要映画祭に相次いで入選。<ユーモア、他人との距離感、時空間の交差>といった要素が散りばめられた独特の作品世界は、一つの見方に縛られない多様な解釈に開かれており、観客を思索と笑いと動揺にいざなう。

[STORY]

写真家を目指すアコとフリーターのサン。二人は共通の友人とともに共同生活を始めたものの、事情により友人が家を出た今やむを得ず二人暮らしをしている。アコは几帳面でストイック、サンはだらしなく自由気まま。正反対な二人の生活が順風満帆なわけもなく、日々の暮らしは微妙な空気に包まれている。そんなある日、二人の住む木造の一軒家に不動産会社の男がやってくる。なんでもサンが買ったアコーディオンが原因で、近隣住民から騒音クレームが入っているというのだが…。一人の男が訪ねてくることで始まる「ホーム」。立て篭もりをする女と口下手な男の喧嘩にサンが巻き込まれる「かわいい人」。アコの元に不思議な女の子が現れる「湯気」。口論した二人がちぐはぐな旅に出る「誤算か憧れ」。噛み合わない二人と二人が出会う人々、日常の中の違和感と小さなおかしみを軽妙な語り口で紡いだ四章構成のお話。


[2021年/日本/78分]

出演:加藤紗希、豊島晴香、釜口恵太、神田朱未、髙羽快、本荘澪、湯川紋子

撮影:河本洋介

録音・音響:三村一馬

照明:西野正浩

音楽:スカンク/SKANK

宣伝美術:一野篤

宣伝協力:天野龍太郎

製作:点と

脚本:豊島晴香

監督:加藤紗希


ミューン 月の守護者の伝説

2022年7月19日(火)10時〜 


“ ツキも自信もありません。”


昼と夜が同時に存在する不思議な世界。
失われた“大事なもの”を探す旅の物語。


[INTRODUCTION]

2015年に行われた東京アニメアワードフェスティバル(TAAF2015)にて優秀賞を受賞したフランスのアニメ「ミューン 月の守護者の伝説」が、ファンのアンコールを受けて、7年越しの日本公開が決定!日本語吹替版キャストは、太陽と月が同時に存在する不思議な世界で、ひょんなことから“月の守護者”となってしまった主人公ミューン役に声優、歌手と両分野で活躍の大橋彩香、自信家でマッチョな“太陽の守護者”ソホーン役に、先日テレビ放映された海外アニメ「マロナの幻想的な物語り」のマノーレ役が記憶に新しい小野友樹、そんな二人をフォローする“蝋”でできたヒロイン・グリム役に海外アニメーション吹替え初挑戦となるという武藤志織という布陣になっています。


[STORY]

空想の世界に暮らす、青白くいたずら好きな森の子、ミューン。ひょんなことから、夜を運び、夢の世界を守る『月の守護者』に選ばれたミューンだったが、何をするにも失敗ばかり。そしてとうとう月は失われ、太陽は冥界の王に盗まれてしまった。世界に昼と夜を取り戻すため、ミューンはプライドの高い太陽の守護者ソホーンと、か弱い蝋人形の少女グリム(フランス語版では蝋を意味するシール)と共に旅に出る。これは素晴らしい冒険を経て、ミューンが伝説の守護者となるまでの物語。


『ミューン 月の守護者の伝説』(フランス語版/日本語吹替版)

[2014年/フランス/フランス語・英語・日本語版/シネマスコープ/85分]

監督:アレクサンドル・へボヤン、ブノワ・フィリポン

音楽:ブリュノ・クレ

原題:MUNE,LE GARDIEN DE LA LUNE

配給:リスキット

©Onyx Films-OrangeStudio-Kinology



破戒

2022年7月19日(火)13時〜


“ この戒めを破り 明日を生きる——— ”


島崎藤村、不朽の名作「破戒」を60年ぶりに映画化。


[INTRODUCTION]

1948年・木下恵介監督、1962年・市川崑監督と名だたる巨匠が映画化してきました、島崎藤村・不朽の名作「破戒」。2022年の今年、60年ぶりに『破戒』が映画化。主演を務めるのは、近年、映画『東京リベンジャーズ』やTVドラマ「ファイトソング」「ナンバMG5」に出演するなど、多彩な活躍が目覚ましい若手俳優・間宮祥太朗。自らの出自に苦悩しつつも、最後にはある告白をする主人公・丑松という難役に挑戦し、気迫のこもった演技で観る者を惹きつけます。相手役・志保を演じるのは若手女優の中でも演技への評価が特に高い石井杏奈。丑松に恋心を寄せつつも、なかなか思いを告げられない控えめな女性を演じます。悩める丑松を支える親友・銀之助役に、ここ最近出演作のオファーが引きも切らない若手俳優・矢本悠馬。ほか眞島秀和、高橋和也、竹中直人、本田博太郎、田中要次、石橋蓮司、大東駿介、小林綾子など名優たちが顔をそろえ、クオリティの高いドラマを作り上げています。脚本は『クライマーズ・ハイ』『孤高のメス』『ふしぎな岬の物語』で日本アカデミー賞優秀脚本賞ほか数々の受賞歴を誇る巨匠・加藤正人と『バトル・ロワイアルII鎮魂歌』で第58回毎日映画コンクール脚本賞を受賞した木田紀生が担当し、100年以上も前の原作を現代に蘇らせるべく描き切り、一流のエンターテイメントとして昇華させました。制作は東映京都撮影所が担当し、明治後期の時代を違和感なく高い次元で映像化しております。監督は、椎名桔平主演の映画『発熱天使』(高崎映画祭招待作品)やキネマ旬報「文化映画部門」ベストテン7位の『みみをすます』(教育映画祭最優秀賞・文部科学大臣賞)を監督した前田和男。


[STORY]

瀬川丑松は、自分が被差別部落出身ということを隠して、地元を離れ、ある小学校の教員として奉職する。彼は、その出自を隠し通すよう、亡くなった父からの強い戒めを受けていた。彼は生徒に慕われる良い教師だったが、出自を隠していることに悩み、また、差別の現状を体験することで心を乱しつつも、下宿先の士族出身の女性・志保との恋に心を焦がしていた。友人の同僚教師・銀之助の支えはあったが、学校では丑松の出自についての疑念も抱かれ始め、丑松の立場は危ういものになっていく。苦しみのなか丑松は、被差別部落出身の思想家・猪子蓮太郎に傾倒していく。猪子宛に手紙を書いたところ、思いがけず猪子と対面する機会を得るが、丑松は猪子にすら、自分の出自を告白することができなかった。そんな中、猪子の演説会が開かれる。丑松は、「人間はみな等しく尊厳をもつものだ」という猪子の言葉に強い感動を覚えるが、猪子は演説後、政敵の放った暴漢に襲われる。この事件がきっかけとなり、丑松はある決意を胸に、教え子たちが待つ最後の教壇へ立とうとする。


『破戒』

[2022年/日本/119分]

原作:島崎藤村『破戒』

脚本:加藤正人、木田紀生

監督:前田和男

音楽:かみむら周平

出演:間宮祥太朗、石井杏奈、矢本悠馬、ほか

配給:東映ビデオ

©全国水平社創立100周年記念映画製作委員会